顧客管理とは一般にデータベースなどに顧客情報を整理し、例えば個人個人に合わせた広告やデータマイニングなどで隠れた需要を導き出し新しい提案を行うと言った手法です。
また広い意味では顧客の個人情報管理でもあります。
しかしこれらは当然のセキュリティリスクが伴います。
完全なセキュリティは無いため流出やその存在がばれただけで会社に大きなダメージをもたらす事もあるでしょう。
しかし顧客管理がもたらした恩恵は企業以外にも存在します。
東日本大震災の時の出来事です。
ある生命保険会社が避難所で保険金の支払いの受付を行っていました。
その時ある女性が自分の入っていた保険の支払いを申し込んだところ、既に支払いが行われていた後でした。
「おかしい」と思って社員に調べるように頼んだところ、別の避難所で夫が既に申し込んでいたという事が解りました。
「主人が、主人が生きているんですか!」離ればなれになり互いに居場所どころか生死もわからない状況で、生命保険会社のデータベースが夫婦を繋げた一例です。
さてこのような幸運をもたらした事例には一つ条件があります。
それは顧客情報を避難所で参照できたということです。
もちろんサーバーを持ち歩くわけには行きませんから、データをインターネットで端末から参照していたのです。
この会社の場合、データは北海道にありました。
このような「クラウド化」と呼ばれる業務形態を取っていたため、この生命保険会社は夫婦を結びつける事が出来たのです。
もし紙や社内ネットワークのみの顧客管理にしていた場合、この夫婦は何ヶ月も互いに会うことはできなかったでしょう。
近年クラウド化が叫ばれていますが、何をクラウド化するのでしょう?
それは「業務」です。業務形態を改革し、クラウドに合うようにすることで社員に便利に、よりビジネスに強くなります。
さらにこれは東日本大震災でわかった事ですが、一般にクラウド化している企業は復旧が早く、災害に強いです。
この保険会社も二日後には大量の発電機とアンテナをバンに詰んで乗り込み、業務を再開しています。
何故ならデータは米国や中国、国内なら北海道や大分などに複数に分かれて分散しているため東北サーバが死んでもバックアップとして北海道サーバに切り替えればすぐに被災地でも業務を再開できます。
しかしこれは当然のリスクも伴います。
一般にサーバは複数の会社が同居するようにして巨大なバックボーンを共有しています。
巨大掲示板2ちゃんねるのサーバがバックボーンを意図的に大量消費させる攻撃を受けたとき、同居する複数の会社のサーバが応答しなくなるという事件がありました。
これ以降企業は一般ネットワークから仮想的に遮断した専用回線を用いたり、他のサーバと同居しないオプションを選択する傾向があります。

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